北アルプス2006 (10)

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10月9日(月)快晴
未明より風雪はおさまりようやく天候は回復、小屋の窓から空を見上げれば星空が広がっていた。日が上がるまでまだ時間はあったがあたりは明るくなってきており、小屋の外へ出てみればあたり一面に雪景色となっていた。なんとも気持ちが良い。この日は立山でも初冠雪が記録された。去年より2週間早い。
日の出直前より小屋の客の中には黒部五郎を目指すため早出していった人たちもいる。ボクの予定は立山方面を目指し、薬師山頂、スゴ乗越~越中沢~五色ガ原を縦走し室堂へいく計画だったが、雪が積もる以前に連日ののんびりした小屋暮らしですでに頭も体もその気をなくしていた。
朝の3時間ほどは太郎平散策にあてた。太郎山、薬師峠で初冬の北アルプスを十分に満喫、これにて今回の山行は打ち止め、あとは折立までの下りを楽しみ、最後の温泉宿で追い討ち。10時小屋出発、13時折立着。下山
口では小屋で一緒だった何組かと再会し最後の挨拶をかわし別れる。内新潟・群馬からの山岳会の方々の車で有峰口にある亀谷温泉「白樺ハイツ」まで送っていただいた。(その節はありがとうございました)
15時到着、即宿に入るやいなや温泉浴場に直行、すべての緊張感、疲労感から解放された瞬間だった。特別贅沢ということではないが、綺麗で広くてとてもいい宿だった。
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北アルプス2006 (9)

10月8日(月)吹雪
ここのとこ続いた風雨はとうとう未明のうちから雪となった。前日からここ太郎平小屋ですっかり落ち着き、奥におある自炊・談話室にて他のお客さんらとともにひとつのストーブを囲み山の話を中心は会話が盛り上がる。大阪よりテント専門の夫婦、神戸より自転車好きなおじさん、静岡よりバイクメーカー勤務の兄ちゃん、東京の20代の兄ちゃんなど。一部昼に下山した人もいたが午後からはこの3連休を楽しみに上がってきた人たちもいた。新潟・群馬登山会、神奈川のおじさん、静岡のじいちゃん、三重の兄ちゃんなどこれまたよりどりみどりな人たち。
酒ちびちびやりながら話していれば一日はすぐだった。夜はいろいろ食材をもちよってみんなでつつき合った。
山小屋はこういう楽しみのために利用するに限る。外を見れば猛吹雪、山というよりは冬のオホーツク海沿いにいるような景色だった。

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北アルプス2006 (8)

10月7日(土)雨
一昨日から降り出した雨は夜間から朝方まで小降りとなっていた。これ以上ココに留まっては日程的にきつくなるので移動することに決める。晴天の雲ノ平は今回楽しむことはできなかったが、またいつか再来したときの楽しみにとっておくことにする。今日は薬師沢へ下り、再び太郎平を目指すことにする。計5時間を見込む。
出発後、雨はまた本降りになってきた。このあたりのコースはすべて木道のため、雨にぬれているとかなり滑りやすくなる。平坦ながら少なくとも転倒は3回したと記憶している。
アラスカ庭園を過ぎると薬師沢へは急な下りとなる。これがまた岩が不揃いですんなりとはいかない。かなり体力が奪われたように思える。とにかく慎重を重ね進んだ。いつしか沢の音が大きくなると薬師沢小屋が見えてくる。
急流の沢の合間にきわどく建つ渋い小屋。休憩スペースは殆ど無く玄関前の水飲み場で15分ほど小休止とする。
その後、太郎平までの登りを進む。この間も紅葉が盛りだった、悪天のため写真を撮る間もなくひたすら歩く。いつしか靴の中はグショグショ。もはや到着地でまたテントを張る気力などなかった。
最後の1時間は急登に加え登山道は沢状態、もはや修行状態となる。この登り、平坦になる800メートル先まで10メートルおきに目盛りが打たれている。これがまた長く感じた。
いつしかコースが平坦になると霧の中に太郎平がうっすらと見えてくる。太郎平小屋に到着したのは15時ぐらいだったか。即泊まりに決める。小屋にお邪魔るや乾燥室にウェアなどぶち込み、ストーブのある自炊・談話室に入ると数人の登山客がいた。ボクもすかさず暖をとり休憩する。この部屋ではこのあと延々2日間に渡って宴会場と化すこととなる。

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北アルプス2006 (6)

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(雲ノ平山荘付近からの水晶岳)

10月5日(木)曇り
そういえば三俣山荘には以前生ビールがあったが採算合わずにやめてしまったそうだ、残念。
テント暮らしも4日間ともなれば十分に慣れてくるので片付けも苦にはならない。7時に出発、今日は雲ノ平行き。
まずは三俣から沢沿いに下っていくルートで負担が少ないので目の前に大きく見える鷲羽岳や周辺の紅葉を楽しみながら進むことができる。1時間ほどで最下部まで行くといくつかの沢が合流し、黒部源流の場となる。とても水が豊富なところだ。その後雲ノ平へ続くルートで祖父岳(じいだけ)の巻き道でもあるコースで急登が待っている。今日一番のふんばりどころだ。それを越えるとなだらかになりやや周辺が広々としてくる。さらに進むと木道になりあたりも庭園ぽい景観になってくる。徐々に雲ノ平へ近づいているのがわかる。そうこうしていると雲ノ平山荘~テント場が目に入ってくる。祖父岳山頂行の分岐を雲ノ平方面に進めばもうすぐだ。目の前には水晶岳が大きく映る。ここからすぐテン場にいくルートもあるのだが植物保護のため現在禁止、スイス庭園への迂回ルートを進む。途中オコジョが顔出す。警戒しながらもジっとこちらを見ながら後をつけていた。(写真撮れなかったのが残念)
12時をまわったところで山荘着&休憩。ここの兄ちゃん愛想がなかったのが印象的。
その後山荘から1キロほど離れたテン場にて幕営。小雨が降りだしガスってあたりは見渡せなくなってきていた。

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北アルプス2006 (5)

10月4日(水)晴れ後曇り
夏のシーズンにはにぎわっているであろう黒部五郎の周辺だが、小舎も9月末で閉まりだ~れもいない五郎平を見渡すと別世界。意外と北アの中でもアクセスするには遠いところだった。
この日は前日の疲労もあり9時過ぎまで睡眠、行動するかどうか迷ったところだが、天気もよくて体力も復活したので動くことにした。この選択は後々正しいものとなる。
予定では雲ノ平までだったが、無理のないところで三俣蓮華~山荘までにする。すでに10時近い出発。
いきなりの急登コースが1時間ばかりありけっこうシンドい。しかし展望がまたよくなる。このあたりからは特に笠ガ岳の眺めがいい。稜線~三俣の巻き道をいく、計4時間。
今日の三俣山荘は97年以来の訪問。雰囲気は全くかわっていなかった。遅い昼食で焼そばを注文する。
その後テン場に移動して今日の泊をとる。ここは水が豊富なので自炊も便利だ。Pa040053
(五郎平のテント場)

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北アルプス2006 (4)

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(前方の黒部五郎岳を目指す、北ノ俣付近にて)


10月3日(火)晴れ
未明のうちから雨はやみ、時折目が覚めてはテントの外に出てみると北の方面の空は晴れ渡りカシオペアがくっきりと見える。天候は回復し晴天へ。朝から日差しあって眺めも良い。
7時にテン場を出発、今日は黒部五郎岳までの長い行程となる。太郎平からは常に前方に見え、左には水晶や雲ノ平、背後には薬師。まずは黒部の手前に見える北ノ俣岳を目指す。ここも途中まで木道があり歩きやすい。振り返ると薬師の左側より剱岳の先が見えてくるポイントがある、おそらく稜線上ではここだけだろう。北ノ俣山頂到着はたしか10時をまわっていたように思う。ここまではそれほど問題はなかったのだが、その後赤木岳を経由する過程でバテてきてしまった。それほどペースに無理があったわけでもないのだが??黒部五郎の登りとなる中ノ俣乗越(のっこし)を通過することはかなりボーっとしていた。加えて目の前の急登を見るとさらに疲労感が増していた。足がなかなか前に出ない。ちょっと進んでは岩に腰をおろし、平坦な草地ではすかさず倒れこみそのまま数分寝込んでしまう。そんな状態が続きながら延々登っていき黒部五郎の肩に到着したのは16:00近かった。あたりはすっかり夕方になっていたのでここで山頂はあきらめることに決め。そのままカールを下るルートに入る。これがまた追い討ちをかける急な下りで厳しい。黒部のカールは広くて涸沢ともまた違った魅力があるところだったが、楽しむ余裕はこのときにはなかった。とにかく一刻も早く五郎小舎のテン場につきたかった。肩からのコースタイム1.5時間となっていたが、これは大ウソで2時間以上はかかった。日も完全に落ちた18時に小舎についた。すでに冬季に向けて閉鎖となっていた。そういえばこの日は誰ともすれ違うことも追い抜くことも追い越されることもない全くの一人でテン場も自分の一張りであった。今晩はメシよりもとにかく眠気が優先していた。
しめてこの日の歩行時間は11時間だった。

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北アルプス2006 (3)

10月2日(月)雨
夜から雨が強まる。この日はテン場に留まることにする。一日テント内でシュラフに包まって読書と決め込む。今回持っていった本は「超火山〈槍・穂高〉 地質探偵ハラヤマ/北アルプス誕生の謎を解く」
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地理・地質は難しいものだがこの本は文面が親しみやすく、槍・穂高以外にも今回のルートでもある薬師~雲ノ平の成立ちについても触れられているので最適。

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北アルプス2006 (2)

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(三角点より薬師方面を見る)

10月1日(日)晴れ後曇り
早朝5:40に富山地鉄立山駅に到着。バスを降りた直後ひんやりしながらもおいしい空気に降れる。ここで降りた客はボクだけ。駅にはこれから立山方面へ向かう観光客が少々いたが、ボクはここから地鉄に乗り2つ目の有峰口駅へ向かった。有峰口はなんともふるめかし~駅、いまどきの田舎の駅でも珍しいだろう。
7:00に登山口である折立行きのバスに乗り込み、ここから1時間ほどかけて延々山奥に入っていく。かなり急な山斜面の中に入っていくが、途中にある有峰湖周辺の景観もなかなか良い。
8:00を少しまわったところで折立に到着。とても静かな登山口だが、駐車場やキャンプ場もあり便利なところだ。
しばらくあたりをウロウロした後、ザックの中を整理したり給水するなどしてやや時間をとる。
出発は9:00、ここから今回の山行のすべてが始まる。今日の目標は太郎平小屋からちょっと歩いたとこにある薬師峠野営場だ。入山後、さっそく急な登りが始まる。このときが一番汗をかくときだが、体の動きはよくなっていく。上からは登山を終えた人たちとたびたびすれ違う。そこでみんな一言・・「大きくて重そうなザックですね~」、こう言われれば一言・・・「見てのとおりです・・」と返すのみ。
この重さと登りをうまく付き合いながらひたすら足を前に出していくこと2時間、休止ポイントの三角点に到着。食事をとることにする。
ここから徐々に樹林帯から抜け出していき、見晴らしもよくなっていく。コースも石道がでてきて歩きやすくなる。しかし体力の消費も増えるので休止の感覚も短くなっていく。コースもかなり先までが見通せるのこういうときが一番辛いとも思える。いつの間にか空は曇り、やや体も湿りようになってきたので雨合羽を着る。まだ太郎平までは距離があったと思うが、後半には木道もでてきて歩きを助けてくれる。ここまで親切な登山道は北アではここだけではないだろうか。遠くには太郎平小屋が小さく見えていた。
霧雨がやや強くなり、気温が低下した頃に小屋前に到着、ここからテン場までちょっと離れているので小休止のみで向かう。
テン場に着いたのは14:30だっただろうか。他には2張りのテントがあった。さっそく自分も張った。天気は悪化していくようだったが、なんとかこの日は快適なテント泊であった。

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北アルプス2006 (1)

今年も行ってきた北アルプス、今回は西から中央部にあたる薬師岳~黒部五郎~三俣蓮華~雲ノ平の山行となった。期間は9月30日(土)~10月10日(火)。

9月30日(土)曇り
23時30分、一路富山の富山地鉄立山駅を目指し夜行バスに乗り込む。関越道で北上。

つづく・・・

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